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日本
日本株パフォーマンスの新たなドライバー
2018年02月19日
クリストファー・ガナッティ, ヘッド オブ リサーチ、ヨーロッパ


金融市場を調査していると、何がリターンを牽引するのかを見つけようと、リターンに関連性があるかもしれないものを探すようになる。明らかに関係のあるものがまとめて見つかれば、それは当然心躍る発見だが、時として残酷なのは(ほとんどの場合はそうだが)、将来、市場が予想もしない方向にシフトし、そういった関連性が消滅してしまうことだ。 

 

日本株のパフォーマンスとそういったパフォーマンスのドライバーとの関係も、この道筋に従ってシフトする可能性がある。 

 

関連性#1株式リターンと通貨のリターンの間の逆相関性 

日本株の特徴として際立っているもののひとつは、日本円の為替動向と逆に動く傾向が強いことである。これはつまり、次のことを意味する。 

 

  • 円安時には株式リターンが非常に高い事が多かった
  • 円高時には株式リターンが低調だった事が多かった

 

長期的にみれば、2007年2月から続いている概して「逆相関」であるレジームからすでに脱却したかどうかは定かではないが、1最近では、円の為替動向が、これまでアベノミクス(Abenomics)時代の始まり以来みられていたような、確実性の高い決定因子ではなくなりつつある兆しが出始めている可能性がある。

 

20175月以来、TOPIXTOPIXは円高が進んだのに上昇している!

 

 

 

  •  2017515日以来、円は対ドルで約2.5%上昇した。本来なら、アベノミクス時代(そしてそれに先立つ5年間の円高時代)での傾向では当該期間の株価は精彩に欠けるか下落するかを予想していたと思うが、過去7カ月間においては、(同じ期間で区切って観測すると)ほぼ20%の上昇になっている。

 

繰り返しになるが、我々は、逆相関が完全に視界から消えたとは全く思っておらず、円高が急激に進むようなことがあれば、株式にとっては再び厳しい環境になると予想する。しかし、このように過去の行動様式とは乖離したパターンが出てきていることは認識すべきであり、今後も注視する必要がある。

 

関連性#2:10年物米国債と円/ドル為替レート

2016921日、日銀は「イールドカーブコントロール2」と往々にして言われる政策を発表し、10年物国債の利回りがゼロに近くなるまで国債を買い続けるという新たな枠組みに着手した。これは、日銀が日本国債を無制限に購入する用意があることを示唆するものであり、そういった意味で革新的であった。 

この政策は、10年物日本国債の利回りが日銀のオペによって固定されるようになったため、10年物米国債の金利水準と円の為替レートが高度に相関するという結果を生んだ。

 

  • 10年物米国債利回りの上昇(例えば、トランプ大統領が誕生した大統領選の時期等)は、為替レートが大きく円安/ドル高に進んだ
  • 10年物米国債利回りが低下した時期(例えば、2017年9月上旬)は、為替レートが大きく円高/ドル安に振れた

 

ドル円為替レートは10年物米国債利回りとの連動からの分離が進む一方、日本株はより高い相関を示すようになった

 

 

 

  • 2018年に入ってから、10年物米国債利回りは2.5%を超えた。最近では、これは大幅な円安を伴うと予想する事象であるが、実際にはそうはならなかった。2018年の年初には、実際には円高が進み、10年物米国債との連動を遮断した。この米国債利回り上昇の流れは今後数週間にわたって続く可能性があることから、為替レートとの関係がどうなるか見極めることは重要である。
  • さらに興味深い点そしておそらく驚くべき点は、10年物米国債利回りが短期的な底値をつけた201798日以降、TOPIXでみる日本株市場が10年物米国債利回りと非常に相関性の高い動きを示すようになっていることである。2018年年初に10年物金利が上昇したことを受け、同じように日本株も反応したが、例え1年前であってもこう予想したであろうという反応とはやや異なる反応であった。これについては、日本株の上昇を牽引しているのは、ひとつには順調な米国経済と、グローバル企業の収益見通しに連動する日本株銘柄やとりわけ米国経済に連動する銘柄(米国での法人税率減税から恩恵を受ける企業を含む)に対して米国金利が要因になっているという見方がある。

 

201798日以来の日本ツールキットを評価する

 ウィズダムツリーは日本について以下の3つの主要テーマに注目している。 

 

  • 輸出銘柄このテーマは、ウィズダムツリー ジャパン・ヘッジド・エクイティ・インデックスWisdomTree Japan Hedged Equity Indexとして具体化している。輸出銘柄は通常、円安が進む際に最も高いパフォーマンスを上げる。ただし、過去には、米国金利上昇に対してこの戦略が反応する可能性があることは指摘している。
  • 金融銘柄:このテーマは、ウィズダムツリー ジャパン・ヘッジド・フィナンシャルズ・インデックス(WisdomTree Japan Hedged Equity Indexとして具体化している。これは、以前記載したとおり、最も追随する投資家が少ない戦略のひとつであるが、米ドル金利の上昇には極めて高い感応度を持つ。
  • 輸出銘柄このテーマは、ウィズダムツリー ジャパン・スモールキャップ・ディビデンド・インデックスWisdomTree Japan SmallCap Dividend Indexとして具体化している。同じ組込銘柄で通貨をヘッジした形式のものも運用している。過去に指摘したとおり、このインデックスは、米ドル金利上昇に連動するのではなく、アベノミクスの成功による総需要の拡大に強い連動性を持つ。

 

 ウィズダムツリーの日本ツールキットは2017年9月8日以来反応している

 

 

 

投資家が、日本で何が起こっているかを理解しようとすれば、米国経済と米国金利に何が起こっているかを理解することが極めて重要になる。当社は、日本市場のパフォーマンスと米国金利との間に強い相関を創出して来たが、特に日本の金融セクターが金利上昇環境において最も恩恵を受けてきた。しかし、日本の輸出銘柄も金利上昇時に高いパフォーマンスを示してきたことに注意したい。

日本株と円/ドル為替レートの逆相関が過去10年以上にわたる期間とは大きく異なる関係性を持つようになると言い切ることは時期尚早だが、2017年年末のパターンは2018年の年間を通じて注目するに値するだろう。

 

1Sources: WisdomTree, Bloomberg, with data for the period 3/31/1974 –12/29/17. You cannot invest directly in an index.

2“New Framework for Strengthening Monetary Easing: Quantitative and Qualitative Monetary Easing with Yield Curve Control,” Bank of Japan, 9/21/16.

 

2018年2月12日 記

 

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