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日本
米金利上昇からメリットを得る意外な方法
2018年01月09日
クリストファー・ガナッティ, ヘッド オブ リサーチ、ヨーロッパ


1980年代前半から米ドル金利が概ね下落基調となっていることは誰もが知ることだが、ここ数年、市場参加者らは利上げに備えたポートフォリオ調整を検討するようになってきている。

 

FRBが金融政策を転換し、バランスシートを縮小するだろうと市場が先読みするようになり、欧州中央銀行(ECB)に端を発するグローバルでの金融緩和策というストーリーが後退し、米国政府の歳入不足額が増加するにつれ、金利動向に連動する戦略も一考を要すると思われる。そういった戦略は、投資家がそれぞれ金利の見通しに従って自身の株式ポートフォリオを調整しやすくする。

 

米金利が上昇または下降する局面において、いままでどの戦略がベストだったか

 

以下の通り、20121130日から2017930日までの期間を選んで回帰分析を行い、債券のリターンが各種株式戦略のリターンのばらつきを有効に説明できるかどうかを検証した。具体的には、独立変数ないし説明変数を以下のとおりとした。 

  • 市場-リスクフリー金利一般的に株式戦略は市場全体の方向性に左右される傾向が強いため、この市場全体での要因は除き、それ以外の要因に合わせて金利がシフトする感応度に焦点を当てるようにした。
  • 金利本件では、中期国債1 利回りを指標とし、係数がマイナスであれば金利上昇時つまり、債券価格下落時に株価が上昇していたことを意味し、係数がプラス であれば金利下落時に影響を受け、株価と債券価格が同方向に動いていたことを意味するようにした。簡単に言えば、マイナス方向の回帰係数は金利上昇戦略が有利であると示すものであり、よりプラスとなっている回帰係数は金利低下戦略が有利であることを示している。

 

サプライズ日本の金融機関は米国の金融機関以上に金利に敏感である

 

金利感応度(20121130日~2017930

 

 

 

グラフ内のインデックスの定義については、当社ホームページをご参照ください。

 

金利要因の係数に焦点を合わせることで以下のことが判明した。 

  • MSCI ジャパン・フィナンシャルズ・インデックスは、金利上昇期間において極めて高いリターンを達成したが、これは、この時の係数が -2.39 であったことにも表れている。実際、過去ほぼ5年間にわたり、日本の金融セクターは米国の金融機関以上に米ドル金利の上昇に対して大きく反応しており、米国の金融セクターについてはS&P 500金融セクター・インデックスの係数は-1.50となっている
  • ウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジド・エクイティ・インデックスWisdomTree Japan Hedged Equity Indexは収益の8割超が日本に由来する企業を排除しており、従って輸出ティルト傾きを持つインデックスである。2016921日の「イールドカーブ管理」に関する日銀の金融緩和策2発足以来、10年物米国債の金利上昇見通しは、対米ドルでの円安進行に密接に関係するものとなっている。従って、この戦略は、日本市場全体の指標であるMSCIジャパン・インデックスよりも、多少金利の影響が大きい戦略であると考えるのが合理的である。
  • 確かに金利上昇は、経済成長の拡大とインフレ率の上昇に何らかの関係を持つ傾向にある。経済成長の伸びが金利上昇のきっかけとなる主な要因であるとすれば、小型株も同様の動きになる傾向があるだろう。ウィズダムツリー米国小型株アーニングス・インデックスWisdomTree U.S. SmallCap Earnings Indexは利益を上げている米小型株を構成銘柄とし、アーニングス企業収益で加重平均し、収益率の伸びに高いレバレッジをかけようとするものである。例えば、2013年にはこの戦略によって株価収益率は12.6倍から17.0倍(収益率は約35%増3)に上昇している。

 

回帰係数とリターンの相関性は

 

上記の回帰係数が実際のリターンにどのように反映されたかを、以下に記載してみる。当然ながら人々の関心事は実際のリターンである。

 

 

 

  • 日本 アベノミクス時代の幕開け以来、日本株は好調なパフォーマンスと低調な時期を繰り返しているが、もし、日本へ資金を配分するベストな時期はいつだったかと問われれば、以下のデータでは米ドル金利が上昇する時期であったことが明確に示されている。この間、金融セクターと輸出セクターが平均すると非常に好調であったほか、米小型株のリターンも同様に好調となった。
  • ポートフォリオの構築:当然ながら、米国市場またはいずれかの通貨の金利の方向性を予測することは困難であるが、それでもこのデータは、日本への投資資金配分は、例えば、米国不動産4、米国ユーティリティー銘柄5、ボラティリティが極めて低い米国株式6等といったデュレーションに敏感な資産に対する有効なヘッジとなり得ることも示している。これらを同時にポートフォリオに組み入れたとすると、過去のデータ上、金利上昇時と金利下落時の両局面において好調なパフォーマンスを達成した部分があったと示されている。

 ポートフォリオの感応度を知ることがなぜ重要なのか

 

総じてここ数年は、イールドに敏感な資産をオーバーウェイトする投資家が多くなっている。例えば、高配当株、公益銘柄、ボラティリティが極めて低い株式、そして債券全般に対するエクスポージャー等がそうである。金利上昇への圧力が高まるにつれ、投資家は、ウィズダムツリー日本株米ドルヘッジ付ファンドWisdomTree Japan Hedged Equity Fund (DXJ)のような日本市場全体のエクスポージャーやETF等に加え、金利上昇に敏感な米国のエクスポージャー(米国の金融セクター等)を補完するため、日本の金融セクターへのエクスポージャー(例えば、ウィズダムツリー日本株金融セクター米ドルヘッジ付ファンドWisdomTree Japan Hedged Financials Fund (DXJF))等)も検討すべきであると思う。

 

 2018年1月3日 記

 

 

 

 

1Refers to the Ibbotson Associates Stocks Bills Bonds & Inflation (SBBI) U.S. Intermediate Government Bond Total Return Index universe. Sources: Morningstar Direct, Ibbotson.

2Source: “New Framework for Strengthening Monetary Easing: ‘Quantitative and Qualitative Monetary Easing with Yield Curve Control,’” Bank of Japan, 9/21/16.

3Sources: WisdomTree, FactSet. 
4Refers to the Dow Jones U.S. Real Estate Index universe.
5Refers to the S&P 500 Utilities Index universe.
6Refers to the MSCI USA Minimum Volatility Index universe.

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