メールアドレス登録

ウィズダムツリーサイトに登録をすると、登録者限定のサイト内の記事にアクセスできるほか、リサーチレポートやブログの更新時に、アラートをメールで受信することができるようになります。

(※)機関投資家、証券外務員、IFA、FP、銀行・証券会社・運用会社にお勤めの方は「フィナンシャル・プロフェッショナルをお選びください

プロファイル追加情報

下記送信ボタンをクリックすることで、ウィズダムツリー・ジャパンの個人 情報保護方針を確認し、同意したことを意味します。

今後5年間でインド株式市場は3倍に成長か
2017年07月10日
ジェレミー・シュワルツ, 調査ディレクター


私は最近、LinkedInで「Nifty1の株価は今後5年間で3倍に」という見出しを目にした。この予想はモルガン・スタンレーでインド株式の調査部長を務めるリドハム・デサイ(Ridham Desai)氏によるものだ。ウィズダムツリーでインドを広範囲にカバーするゴーラブ・シンハ(Gaurav Sinha)は、当社ブログで「インド株式に対し強気なシナリオ」を公表しているが、インド株式市場が3倍になるという見解を支える潜在的なけん引役こそ、私が求めていた情報だった。

デサイ氏の見解を討論すべく、私は当社のゴーラブと共に「Behind the Markets」<本ブログの著者、ジェレミー・シュワルツによるペンシルベニア大学のラジオ番組。>に彼を招待した。ポッドキャストの冒頭部分で、我々はインド準備銀行(RBI)のヴィラル・アチャルヤ(Viral Acharya)副総裁と会話する機会に恵まれ、RBIが焦点を当てている政策について意見を伺うことができた。我々とアチャルヤ副総裁との会話の要約はここで閲覧が可能である。

 デサイ氏との会話では、以下の点が討論された。 

  • インドはライフサイクル上で活気あふれる時期にある: 企業業績の緩やかな伸びを受けて、株価は小幅に上昇している。デサイ氏は景気および企業業績の拡大に関するサイクルは転換期を迎え、今後5年間は一株当たり利益(EPS)の年間20%の伸びを支えると考える。2003年から2008年まで続いた先回の大型成長サイクルでNifty採用の企業収益は累積ベースで年間39%増加した2。今回のサイクルでは世界的な経済成長のペースがより緩やかであるものの、デサイ氏は2003年から2008年の二分の一に相当する成長を達成する公算が大きいと見ている。また、現在のバリュエーションは単なる「通常の範囲内」にとどまっており、潜在的な好材料が株価収益率(PER)などの倍率を引き上げ、年間で24~25%の株価上昇を促し、その結果、彼が主張するように今後5年間でインドの株式市場が3倍になる可能性が考えられる。
  • 株式への投資比率が引き上げられる構造的変化:インド株式市場の支援要因の一つとして、国内における世帯当りのインド株式の投資比率が上昇することをデサイ氏は指摘している。これまで投資の割り当てがインド国債に限定されていた退職金口座に変更が加えられた結果、現在は株式への資金流入が増加している。デサイ氏はこれを1980年代に米国で導入され、過去最大規模の強気相場の原動力となった確定拠出年金(401K)制度の効果と比較している。
  • デサイ氏は、下記4タイプの市場参加者が鍵を握るとなると見ている。

  • 国家年金制度および従業員積立基金:過去にこれらの基金は株式を投資対象に含める可能性もあったが、実際は国債に限られていた。モディ政権はこの制度を変更し、株式の投資比率を最低5%とした後、15%にまで引き上げているがデサイ氏は今後数年間でこの比率が40%まで拡大される可能性があると考えている。この制度加入者数に加え、所得、株式の投資比率全てが上昇しているため、大きな複合的効果が想定される。

  • 資産配分:保険の加入も増加しており、保険会社は長期的な資産配分の一環として株式を活用するようになっている。

  • 国内の投資信託:以前にも増してシステム的な投資プログラムが導入されており、また、多くの啓蒙活動により一貫性のある自動的な投資が投資家の間で普及し、その結果、株式をトレーディング感覚で捉える文化を抑える要因となっている。

  • デサイ氏が予測する株式への長期的な資金流入:過去15年間で外国人投資家は1500億米ドルをインド株式に割り当てており、デサイ氏は今後10年間でインドの家庭から4,000億~5,000億米ドルの追加投資を見込んでいる。 

  • 経済の公式化:デサイ氏は7月1日に導入された物品・サービス税(GST)が非公式的な経済活動を公式的な経済に取り込む上で必要不可欠と見ている。 競合上の理由で課税を回避してきた企業にとって、GSTの導入が向かい風になるのは疑う余地もないが、GSTに関するデータで、企業のキャッシュフローを把握することが可能になった場合、融資を得る際の信用状況が大幅に改善されることを示している。過去の例では、銀行は企業のキャッシュフローではなく、保有資産に対して融資を行っていたが、この状況は変化する可能性が高いと考えられる。
  • 文化の変化に伴い見込まれる借入の増加:デサイ氏は住宅ローンを除いた家庭の借入が国内総生産(GDP)対比で5%にとどまっているものの、20代および30代の若い世代は文化的にそれより上の年齢層と異なる点を挙げている。家庭には借入を増やす余裕が十分にあり、これは現時点の消費の伸びに関する予測が保守的過ぎる可能性を意味し、借入の増加は地元企業の収益改善につながることにもなる。
  • 不良債権(NPL)のサイクルに関して:デサイ氏は現在、政府とRBIが共に銀行のNPL問題に対処する興味深い時期にある点を強調している。モディ政権は通常、短期的には痛みを伴うが、より長期的には成果をもたらす改革に取り組んでいる。この銀行問題はインド経済の障害となっているが、解決に向けてRBIが力を発揮することを我々は予想する。

 

1 インドの代表的な株価指数

2 アミット・ムドグリル(Amit Mudgill)が2017年6月15日にエコノミック・タイムズに寄稿した「2003年から2008年の輝かしい日々の再現を目指すインド企業:市場はそれまで待てるか」 の記事より

Read More

この記事に関連する重要なリスク

海外投資には、通貨変動、政治あるいは経済情勢の不確実性に因る損失リスクなどの特殊なリスク要因があります。通貨に対する投資には、信用リスクおよび金利変動などのさらなる特殊要因もあります。

wisdomtree.comには本レポートの原文が掲載されておりますので、必要に応じてご参照ください。本書と原文(英文)との間に相違がある場合には、原文(英文)の内容が優先しますので、正確な情報が必要な場合は原文をご参照ください。

 



前のブログ 次のブログ