メールアドレス登録

ウィズダムツリーサイトに登録をすると、登録者限定のサイト内の記事にアクセスできるほか、リサーチレポートやブログの更新時に、アラートをメールで受信することができるようになります。

(※)機関投資家、証券外務員、IFA、FP、銀行・証券会社・運用会社にお勤めの方は「フィナンシャル・プロフェッショナルをお選びください

プロファイル追加情報

下記送信ボタンをクリックすることで、ウィズダムツリー・ジャパンの個人 情報保護方針を確認し、同意したことを意味します。

安倍とトランプは最高の組み合わせか?
2016年11月14日
イェスパー・コール , ウィズダムツリー・ジャパン CEO


安倍首相は、各国首脳の先陣を切って、次期米国大統領に選出されたトランプと11月17日にニューヨークで会談する見込みである。この会談では、緊密な日米関係を確認するほか、米国と日本の経済および金融面での関係にプラスとなる方向性が示されると、筆者は個人的に見ている。

 

ここで、念頭に置くべきいくつかの点がある:

 

安倍首相と次期米国大統領トランプは、強烈な「自国優先」というイデオロギーをベースとする、基本的には「ワンマン政治家」という指導者としての哲学を共有する点で共通している。加えて、双方とも程度の差はあれ、中国の台頭阻止を掲げることで支持基盤の一部を築いているのは明らかだ。

 

チーム安倍は、共和党と深いつながりを持つ。権力の座について1年も経たない2013年の9月に、安倍は米国人以外では初めて、米国の有力保守系シンクタンクであるハドソン研究所から、同研究所の創設者故ハーマン・カーン氏の名を冠した「ハーマン・カーン賞」を受賞してい1。米国大統領選の結果が確定した後、数時間の内に、深夜まで待機していたチーム安倍は次期大統領との会談を確保した。主要各国の首脳に先駆けて会談を持つことには、多くの利点がある。まず、安倍の素早い訪米によって、次期大統領はグローバルステージで大統領としての存在感をアピールできる。日米間の経済および安全保障における連携は、トランプのグローバル・リーダーシップの最初の一歩となるだろう。

 

また、安倍首相は、次期大統領を持ち上げる絶好のポジションにあるとも言える。具体的には、日本人には、誰かに初めて会うとき「お土産」と呼ばれる贈り物を持参する習慣があるが、タイミングよく日本には次期大統領に提供可能なネタが数多くある。具体的には、トランプの公約には米国のインフラ整備の加速が含まれている。それが「新幹線」高速鉄道になるのか、21世紀型物流拠点や港湾施設なのか、それともハイテク化されたユーザーフレンドリーな空港か、はたまた超効率的な海水淡水化プラントになるのかは分からないが、「日本が資金提供」するが「米国で建設」するインフラプロジェクトを提供することで、チーム安倍は容易に、辣腕トランプを演出することが可能なのだ。

 

さらに、チーム安倍には、日本の産業界による直接外国投資を促進してきた素晴らしい実績がある。今回の会談の成果として、米国における製造拠点の更なる建設と、日本からの対米投資促進に関する将来的な合意がなされるのも夢ではないと、筆者は個人的に見ている。「お土産」は迎え入れる側の見栄えを良くする道具であり、米国での雇用創造と対米投資が米国内でのトランプへの信任を押し上げる最良の手段だということをチーム安倍は熟知していると筆者は見ている。「日本が資金提供し、米国で製造する」という手法は、双方にとって魅力的だと思われる。

 

もちろん、政策の詳細や次期米国大統領がこの先経験するであろう日々の現実、そして彼の指導者としてのスタイルの多くは未だ明らかになっていない。しかしながら、日本の首相が「先駆け」となることを望んだという点には、経済連携のみならず安全保障の面でも、日本が米国の将来にとって切り離せない一部として組み込まれることを強く願っていることが示唆されている。少なくとも、日米連携は既に、トランプのグローバル戦略の最重要項目に躍り出ている。

 

木曜日の会談が、我々の予想通り上々の出来となった場合、円建てのリスク資産市場が押し上げられると筆者は見ている。

 

1出所:2013年9月23日付けWall Street Journal (web版)

 


海外投資には、通貨変動、政治あるいは経済情勢の不確実性に因る損失リスクなどの特殊なリスク要因があります。通貨に対する投資には、信用リスクおよび金利変動などのさらなる特殊要因もあります。


前のブログ 次のブログ